Hanaの30代女性の恋日記

30代女性の恋

近づくキッカケ

たった週に2回しか合わない、2時間半の間に話せることなんて、仕事の事以外出来るわけがない。

話したい気持ちがからぶって、変な事ばかり言ってしまう。

こんな事言うつもりじゃなかったのに、上手く行かず落ち込む日が続いた。

素っ気ない反応に、もう止めよう、無理に話しかけても自分が辛いだけだと諦めかけていた。

そんな時、クリスマスイブの日がタテ君がバイトの日と重なった。クリスマスイブに逢えるだけで嬉しかった。何かお菓子でも渡そうと思った。クリスマスイブに、学校が終わってちゃんと真面目にバイトに来ることが偉いと思った。

お菓子を選ぶのもワクワクした。こんな気持ちは久しぶりだった。170円くらいのシフォンケーキ。ハートの形。アップル味。甘すぎず良いかなぁと思った。

24日の当日、仕事が終わったタイミングに、今日はクリスマスイブです。なので、バイトの子二人にプレゼントがあります!クリスマスイブの日にバイトして偉いねって意味を込めて。良かったら食べて下さい。って渡した。

その時、タテ君の反応が完璧だった。

スッゴく可愛い笑顔で近づいてきて、ありがとうございますって両手で受け取ってくれた。

あんな子供のように無邪気な笑顔を初めて見た。

17歳の男の子の純粋な笑顔に、更に好きになってしまった。

子犬のようだった(笑)

話せない日が殆どで、コミュニケーションなんて取れなくて凹んでたけど、全てが吹き飛んだ気がした。

この笑顔の為なら何にだってなれるとすら思えた。

それ以来、前よりタテ君が笑顔を見せるようになった。そして、優しくなった。

その優しさが男らしく感じた。

自分らしくいたい。

男の人と付き合うと、自分らしく居られなくなる。

素を出すのが怖くて相手に合わせ過ぎて、疲れて逃げたくなる。

嫌われたくないって思ってしまう。

だから

片想いで良いと諦めている。

片想いは、そうだ、楽なんだ。楽な道ばかり選んできた。だから私は結婚もせず、恋人も居ない、おひとりさまを10年続けてきた。

30を過ぎると20代の頃とは違って男の人を変に意識しちゃう。かしこまってしまって、おとなしくなってしまった。あの頃のキラキラ感は、もう戻らない。

彼氏と喧嘩したり、笑い合ったり、失恋すら楽しかった。

今は、何も無い。あの頃に戻りたい。そう思っていた。

そんな時にタテに出逢った。

17歳のキミはキラキラしていた。美しいと思った。純粋で、可愛くて、何にでもなれる輝きを持っている。

あぁ…ずっと見ていたい。どんどん惹かれていった。自分から話すタイプでは無く、ほとんど誰とも話さないキミと話がしたかった。キミの事が知りたかった。

これは、初めから叶わない恋だ。一方的な片想いで終わる交わることすらない恋だ。

でも、なぜか私は、キミに自分をさらけ出したいと思えた。今まで、男性には自分を繕う事しか出来なかったのに、自分らしく居たいと思えた。

期間限定の恋

高校生に恋をした。

タテ君がバイトの日と私が重なる日は週に2回

18時から20時30分までの短い時間

タテ君Time

この時間だけが唯一の幸せ

彼は春から高校3年生になる。

いつまでバイトを続けるだろうか。

もしかしたら3月いっぱいかもしれない。

知りたいけど怖くて聞けない。

その時まで好きで居て良いですか?