サヨナラ
何かの間違いかと思った。
なんと、タテ君、今月いっぱいで辞める事になってた。
そして、私は、今日で最後だった。
意味が分からなかった。
涙を堪えるのに必死だった。
言いたい事が山ほどあったのに、何も言えなかった。
何の罰ゲームかと思った。
こんな終わり方って無いよ。
相変わらず、冷たかったし、何をしたの私は?何だったの私は?
って思った。
きっと、タテ君にとって私は、ストレスだったのかもしれない。
やっと離れられると思ってたのかもしれない。
だって、17歳だもんね。
私も、もう、ちゃんとサヨナラ出来たよ。
心の中で。
前を向いて歩くしかない。
いつかまた、新しい出逢いがあると信じて。
でもね、タテ君と出逢えて良かったよ。
タテ君を好きになれて良かったよ。
好きだった時の私は、ドキドキして楽しかった。
それだけで幸せだった。
恋するって良いよ。
タテ君がいつか、本気で人を好きになったら、分かるよ。
まだ悲しくて、淋しいけど、いつか、笑えるようになるから。
これで、良かったんだよ。
好きだって言わなくて良かったんだよね。